となりのデルトロ

君が生きた証のとなりのデルトロのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
4.5
ブラウグラナさんのお勧め作品ということで見ました!良い映画紹介していただきありがとうございます!
俳優ウィリアム・H・メイシー(ブギーナイツの駄目旦那役が好き)が初監督した作品
超シンプルにストーリー解説すると大學の銃乱射事件で息子を失った父親が、息子が残した曲を歌うようになっていくという話

最初はやたら省略が多いのが印象的だった
銃乱射事件の様子や、息子の死が分かって悲しむ様子などが全て省略されてる
父親の感情はほとんど描かれず、映画事態もあまり感傷的にならない
題材のわりに、重たい雰囲気は感じず、結構軽やかに話は進んでいく

息子が残した曲を歌っていると、クエンティンという若者に声をかけられ、(最初は断っていたけど)一緒にバンドを組むようになっていく
このクエンティンてキャラが超良いんだよなー
すげー人懐こくて、うざいんだけど憎めない
その割に女に奥手なのも好感持てる笑

バンドは順調に上手くいくんだけど、途中で衝撃の事実が明らかになる
これによって物語の意味も、曲の意味も、全てが180度変わって見えてくる
こんな難しい問題孕んだ物語だったのか・・
呆然となったけど、より一層切実で深みのある話になったと思う

だからこそ最後のシーンが本当に胸を打つ
(正直ギター一本で聞かせてほしかったけど)

この映画で一番好きなのは主人公とクエンティンの関係で、主人公にとってクエンティンがどういう存在だったのか考えるとすごく切ない

なおクエンティン役のアントン・イェルチンは去年27歳で亡くなったとのこと。
良い役者だったので本当に惜しい