三四郎

花嫁のおのろけの三四郎のレビュー・感想・評価

花嫁のおのろけ(1958年製作の映画)
3.0
明朗喜劇花嫁シリーズ第二作目。
軽〜いコメディだが、やっぱり、花嫁シリーズは番匠義彰監督がイイなぁ。
この作品の名言は「人工衛星みたいなもの。好きな人の周りをグルグル回るだけでちっとも近づけない」実に見事だ。

結婚したくなった高橋貞二は、電車に乗っていても、「まるで女性ばかりに見えてくる」と思う。しかしそれは婦人専用車だったというオチ。当時から女性専用車両があったことに驚いた。
岡田茉莉子はまさに爽快でコメディエンヌぶりを発揮。ホントに軽くてうまい。
お見合い相手が双子の娘で、双子の母親が「お母さん、あんたたちどちらが結婚してもいいのよ」と言うと、思わず高橋が「僕もどちらでもいいんです!」と失言笑。双子はなかなかの美人だった。
岡田の勤める会社で扉に字を書いている男がいて、岡田はそこを出たり入ったり。これはフランク・キャプラ監督の『群衆』と同じ演出だった。
宇宙をモチーフにしたBarで岡田は「スプートニク(カクテル)」を注文。高橋「人工衛星乗りたいなぁ」
岡田「犬みたいなこと言うんじゃないの!」これが大船調喜劇だよなぁ笑 東宝の若大将シリーズにないものはこうしたノリだ。

岡田はしばしば黄色いジャンパーを着ていて、ラストの高橋と小林のデートでは黄色い風船が使われている。黄色い風船に昔のラブレターを結んで飛ばすということは…、恋のキューピッドである岡田が高橋と小林を結びつけ、去ってゆくということかしら。

銭湯のおかみさん、宮城千賀子が綺麗だった。
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