あかつか

沈黙の艦隊のあかつかのレビュー・感想・評価

沈黙の艦隊(1995年製作の映画)
4.5
アマプラにある実写版の冒頭11分映像を拝見して「どいつもこいつも細いんじゃ!」と思った、気づけば原作厨のワタシ。冒頭映像だけだと、あのディーゼル臭さが再現できているかはビミョーな感じ。

というわけでとりあえずアニメ版に帰着。こんなのあったのね。原作は学生の時に読んだのと、幼少の頃に行ってた床屋の本棚にコミックが鎮座してた記憶。

海江田と深町のセリフひとつひとつがえらくクサくて手が込んでて力強い。専守防衛とは、核の傘とは…というテーマは悲しいかな戦後80年経とうとしているのに未解決で、今でも十分通じる。

かつて三島由紀夫が突きつけたように、言葉だけの専守防衛とか平和主義とか日米同盟なる概念に対して、次々とその脆さをあらわにしていく海江田。とはいえ原作が描かれた頃はまだ日本は一応元気だったわけで、これを今実写化するのなら修正しなきゃ成立しないだろうという興味はあるわな。


〜追記〜
続編のVOYAGE2がFilmarksにないので追記。

海上でのやまと独立宣言から一転、舞台は政治の場へ。海江田の日本上陸と首相との会談対談。戦争の歴史に終止符を、などなど。荒唐無稽なのは百も承知。エンタメとしては傑作と思うなぁ。

〜追記〜
引き続きVOYAGE3の追記。

米軍の最新鋭原潜シーウルフとの対決。舞台は国連へ。かわぐちかいじの一コマ一コマの表情(特に深町)があってこそのこのストーリー。それがなくして実写版はどこまで描けるのか乞うご期待。

制作されたOVAはここまでのよう。半分にもなってないような。もっと頑張れ。
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