「旱魃(かんばつ)」という名のディストピア。
監督、脚本、ジェイク・パルトロー。
姉は女優グウィネス・パルトロー。
悪くはないが、良くもない。
せっかくの設定を活かしきれていない。
言い換えるなら、自ら脚本を書いて、監督するほど、この設定の必然性を感じられない。
キャラクター全体の「影」が薄い。
それだけに感情を揺さぶるものがない。
ストーリーを牽引する、フレムがそこまでやる動機も語られない。
アーネストと酒の関係。
アーネストと妻の関係。
アーネストと父を呼ぶ息子との関係。
すべてが上部をなぞっただけの描き方。
「今作の目玉」で、キャスティングしか浮かばないのが悲しい。