2020/04/11 改めて。
乾いた砂が作る、荒廃したオフホワイトの世界が美しく印象的な作品。
事件の中心にいるニコラス・ホルトを、どういう気持ちで観ていたらいいのか、途中で酷いほど居た堪れない感情に。
作中の約1時間半で、こちら側の感情がいろんな方向に揺さぶられる良作。
気づけば、弟の心情の変化に心を掴まされ、一緒になって苦しい結末を迎えていました。
どうやら私は、泥臭いほど汚い人間の心情や行動に蓋をしない潔さが好きなようで、この映画にも綺麗事は一切なく、いつまでも「これで良かったのか」という迷いが付き纏います。
それでも、作中で変化していく弟の眼差しがラストをしっかりまとめ上げていて、観賞後はなぜかスッキリします。
エンドロールのカーテンコールのようなキャスト紹介の演出も見所です。
