親子。歳を重ねると関係がガラッと変化する不思議な繋がり。
幼少時、子供にとって親は神に近い存在。
だけど、年齢を重ね、自分の考えを持ち成長すると、それは酷く滑稽に見えるかもしれない。
週末を一緒に過ごす為に別荘に集まった子供達。しかし、久しぶりに会った母との関係性はちょっとギクシャクなお話。
最初観た時、違和感というか気持ち悪さみたいなものを感じました。
子供達と母親の会話が噛み合っていないんですよ。
母は過去の栄光にしがみつき、子供達は各々の悩みを持っていて、苦しいながらも前を見つめようとしている。
噛み合うわけないんですよ、この両者は。
ただ、このお母さん、決して悪い人ではないんですよ。むしろ一番人間臭い。
大きな家も持ってるし、子供達も立派に成長した。でも、巣立ってしまった子供達を見送った後の人生は?
そう、何も残っていない。
子育てこそが生きがいだった。でも、今となっては思い出しか残っていない。
何かにしがみつきたい。それを見た子供達は母を滑稽な存在だと考える。
実は、私も以前近しい人に似たような感情を持った覚えがあるんですよ。
多分、子供達と同じ考えだと思います。
ただ、失う恐怖というのは、ある程度の年齢や経験を重ねないと、本当の意味での理解は出来ないのかもしれません。
親子関係について色々と考えさせられる作品(´ω`)