イリーナのチチデケーナでイミワカンネーナでもオモシレーナと思ってたらアホのお祭りみたいな終わり方して爆笑した。早稲田松竹の掲示物の言葉を借りれば「ブニュエル風」で、それを言ってしまえばもう説明のしようもないのだが、政治汚職やらよくあるスイス銀行のマネーロンダリングみたいな話は実際にあったようで、それを茶化してチョケまくってる滅茶苦茶変な作品。まぁでも日本の上層部だって結構こんな感じだろうし、それこそ新井英樹が猛烈に露悪的描いてる政府中枢にいるおっさんとかこんな感じ。おっさん共の趣味嗜好をこらした変態プレイの数々には心の底からのキッモ…が出るが、そんなおっさん共が更によぼよぼの爺さん方に駆逐されて逝っちゃうんだからちと哀れ。最後の最後に栄冠ならぬ王冠と喉から手が出るほど欲しがった名誉市民権を得るイリーナ、でもこんな国なら、いっそのこと故郷でゆっくり暮らしたほうが幸せだった…となるような気がしてならない。スイスにもどうやら拷問博物館的な物はあるらしい。

スイスの政財界を風刺したブラックコメディ。

ロシア出身の娼婦イリーナは、今日も元軍人の爺さんシュトゥルツェネガーに空砲の銃で撃たれるごっこ遊びをしている。

イリーナはエロカワの魅力で、多くの政財界のおっちゃんたちを虜にしてるんです。

最近した心臓手術の話ばかりする元大統領、女装趣味の連邦裁判官、大好きな奥さんの写真並べた部屋でプレイする連邦議員、スカートの中を覗くのが趣味のマゾ系国立銀行頭取・・と、ほぼ変態だらけ。笑

イリーナはスイス大好きで、スイスの市民権を得て、ロシアから家族や親戚大勢を呼ぼうと計画中。

イリーナの客で世話人の弁護士ヴァルトと、裏で娼婦の元締めをやっているファッションデザイナーのシャルロットは、政財界のマネーロンダリングの実態を暴けば、市民権どころか名誉市民になれるぞとイリーナを巻き込んで、奴らをゆすろうと狙う。

無邪気でその気もないイリーナもいつしか巻き込まれてしまい、最後はスイスの国を揺るがすようなことを・・・

タイトルの「べレジーナ」は、シュトゥルツェネガーが仲間と数十年前に結成した秘密部隊「コブラ団」の暗号で、国が何らかの悪に支配された場合、それを排除し自分たちが国の権力を守るというもの。

冒頭の銃で撃たれるごっこは、その「べレジーナ」の遊びバージョンでした。

主役のイリーナ役のエレナ・パノーヴァ。このジャケ写はクールビューティー系ですが、無邪気でキュート＆美しくリッチなデコルテで魅力的。

王立ヘルベチア検閲庁認可映画。燃える！ かわいいは正義なので反共和クーデターを断固支持します。王政スイス万歳！！

スイスは国民皆兵の雰囲気でアメリカ以上に国民が銃を持ってるらしいからやればできる。多分