これは瀧内公美さんの終盤手前までの気持ち悪いサイコっぷりを演じた怪演に尽きる作品。
自分よりも孤独な人を見つけて観察して優越感に浸り、遺体と一緒にピースサインで写真に撮るという異常さを無邪気な笑顔で演じていてサイコが爆発しています。ただちゃんと通報してるのは好印象(笑)
人の孤独な生活を覗き見してる時の表情が生き生きとしてるのが物哀しい。
終盤はやり過ぎサイコになりますが、それもまあ怖いですね。
瀧内公美さんピースて髪を上げると成海璃子さんにちょっと似てますね。
２０１４年の作品ではあるけれど酒井若菜さんはあまり変わりませんね。
木下ほうかさんも出てた…この後に問題を起こすとは思わなんだ。
邦画を脇から長年支え続けている名優の笹野高史さんも御老体に鞭を打って頑張っていました。こういう役を演じるのは新鮮でしたね。
矢部太郎さんも壊れている感じが怖くて良い味を出していました。
韓国の女優さんのキム・コッピさんのキャスティングは謎。
日本語が堪能という訳でもないし、キリスト系の宗教布教の役は統一教会への皮肉かな。
この頃から問題になっていたのか…まあ私の考え過ぎだと思います。
超高齢化社会や宗教依存とか孤独死などのメッセージ性はあるものの、終盤のサイコキラーな話でどうでもよくなってしまう。
この手の話の肝心の反撃の狼煙は身の回りの物での武器作成と、笹野さんの演技が鬼気迫るものがあってグッド。
追いかけさせる追いかけるの展開は謎…まず警察に通報せんかい！
夜中だと思うけど人っ子一人もいないとか、血が付いた服を来た女性が居ても誰も通報しないとかツッコミどころは豊富。
あの通販番組はそういう事だったのかと驚き。評価が低いけれど対決シーンは迫力があったし、カルト的なサイコキラーなお話では邦画としては頑張ったんじゃないかと思います。
ラストシーンの老人の生き生きとした表情が印象的。
