2014.11.22 @ Blu-ray
(原題：Tracks)
映画を観ることが最近すごい楽しい。観ているときはリラックスしてるし心地いい。でもそれってある意味、解放されてることなのかなとも思う。
さてコチラは広大なオーストラリアの国土の20%を締める砂漠を、9ヶ月かけ2700キロを横断した実在する女性のロードムービー。都会の煩わしさから逃れるように、誰にも邪魔されない世界に生きたいと強く望む。見渡す限りの砂漠を4頭のラクダと愛犬とともに、明くる日も明くる日も道なき道をただ歩き続ける。冒頭に「この旅は冒険ではないし、なにかを達成したり、克服するためではない」と書き綴る彼女だけど、拭いきれない心の傷と向き合うことを余儀なくされて、ボロボロになり、途方に暮れてしまっても、人の支えを知り諦めることはしなかった。順風満帆とは言えない道程にどんな意味があったのかなんて、「単に変わっただけ」と書き残す彼女自身にしか分かりえないものだけど、きっとそのトラウマを乗り越えたんだろう。
ミア・ワシコウスカちゃんの圧巻の演技はオスカーの主演女優賞ノミネートを噂されることに納得。美しい朝焼けや黄昏に燃える大地に凛として立つ強さや、抑えきれない感情に打ちのめされる弱さまで圧巻で魅了された。
