すず

ブリザード 凍える秘密のすずのネタバレレビュー・内容・結末

ブリザード 凍える秘密(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

母親のイヴ(エヴァ•グリーン)がある日突然失踪して、残された父娘のその後が描かれる。娘のキャット(シャイリーン•ウッドリー)を中心としたティーンの青春ものテイストが色濃い、ひっそりとミステリーなサスペンス。

もの悲しい、どこか冷めた家族の雰囲気と、いつも不機嫌なイヴの姿が回想される。冷たく乾いたような愛憎劇に、始終平静な視線のまま、特に感情を揺さぶられるような事もなく結末へと向かっていく。やさぐれて、ちょっとイカれてるけど、やはりエヴァ•グリーンの美貌は凄い。

容姿端麗なイヴは、少女の心のまま母親になり、いつしか若かりし栄華に囚われ、いま鏡に映る自分を睨みつける。退屈な日々の果てに捻くれても、自分以外の他者に責任転嫁しても、僻んでも、結局 幸せもなければ、虚しいだけなんだよね。たぶん本人だって分かっていたはず。イヴのどうしようもなくやるせない気持ちも全然分かるけどね。この物語を慮って、イヴは加害者だったのかな?被害者だったのかな?
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