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ほったまる日和/ほったまるびよりのpherimのレビュー・感想・評価

4.0
『ほったまるびより』
まっくろくろすけ体操着娘版。古びた日本家屋にただよう無邪気な霊性と、積年のほこり降り積もった木箱や桐箪笥の内に仕舞われた物どもとの交信とか。吉本ばななの昔の小説の、家人の逝った古民家の昏さと、遺品整理に来た女の子の太ももが放つ活力の対比描写が想い起こされた。

『ほったまるびより』で踊り手達が表現するナニモノか、メイがはたくと霧散するススワタリとは異なって呼吸や肌の生気にキメ手を感じ、清原惟『わたしたちの家』の《家/空間》性よりは《息/人間》寄りに感じたけど、踊りに場所性を利用するだけでない場的感性の質実さが良い。

『わたしたちの家』:https://twitter.com/pherim/status/949940717396271105

で、『静坐社』へつづく連ツイ→ https://twitter.com/pherim/status/1235505989618556928
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