イチロヲ

(秘)ハネムーン 暴行列車のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
結婚の強要に苦しめられている令嬢(八城夏子)が、怪我人を抱えている二人組強盗犯(阿部徳昭&加藤寿)と共に長距離貨物列車に乗り込む。アメリカン・ニューシネマを下敷きにしている、日活ロマンポルノ。

ヒロインを拉致する二人組の男は、逃走生活を余儀なくされた運命共同体の位置付け。彼らは強姦願望をもっておらず、ヒロインに対しても紳士的に接するのだが、あいにく人生に悲嘆している不安定な女性を引き入れたものだからナンタラカンタラ。

一応のところ、一般女性に対する強姦シーンが登場するが、オラオラ系の怖いやつではない。身元がバレそうになったから、口封じとその場しのぎのために仕方なくヤッちゃう。この無軌道かつ刹那的な行動の連続が、たまらなく面白い。

駄菓子屋で物乞いする場面では、ヒロインのストリップに合わせて、売り物をどんどん与えていく、投げ銭システムを楽しむことができる。ノリの良いカントリー音楽が採用されており、ほとんど「野良猫ロック」の延長線上になっている。
イチロヲ

イチロヲ