ゲイの方を扱った映画にハマる中、勧められて鑑賞。ベン・ウィショーは「リリーのすべて」が初見で、当時はほとんど響かなかったのが、この映画で印象が一変。
なんと儚く、なんと愛しい人であろう。
言葉が通じないという壁。同性愛を理解してもらえないのではという壁。
それを乗り越えようと、それを乗り越えれば幸せになれると信じて誠実に手を尽くすリチャードを演じるベン・ウィショーの行動や言葉ひとつが心に沁みる。
カイのお母さんの年齢になればそれまで積み重ねてきた人生経験がさまざまな判断の材料となるんだろうし、リチャードやカイの年齢では愛がすべてに勝るし。
それぞれの現在における愛の比重の違いも壁のひとつだったのかも。
ベン・ウィショーが涙ぐむたびにこちらも涙し、終始引き込まれるように観終えました。
これまで、この世に降りてきた天使枠はティモシー ・シャラメが独占していましたが、今日からはベン・ウィショーも加えようと思います。
佳き映画、佳きベン・ウィショーでした。