はれりーまん

オデッセイのはれりーまんのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
4.5
珍しくたまたま原作の「火星の人」を読んでて、大いに期待しての鑑賞。

原作に負けず劣らずいい!近年のリドリー作品では一番かも。

この映画の真骨頂は、何といっても余計なものを排除した潔さ。幾多の苦難を乗り越えて、生還するにも関わらず、ひっぱったり、溜めたりしない。すべてはスルスルと解決される。原作でも、ハードSFだけに、すべて理詰め、それも難しい理論なく、誰もが分かりやすい四則演算が中心。映画でも余計なことをしなかったのは、称賛。この潔さは快感だ。

もう一つ良いのは、絶対的な孤独からの解放感。ラストの救出の瞬間もいいけど、個人的には、パスファインダーで地球と交信できた瞬間はもう涙モノだった。こういうのは、近年の映画でやっと表現できるようになってきたところかと思う。

あと、3Dで見たけど、この広大な火星の景色と、激しいアクションのない素材は、3Dに最適だ。とくに老眼入ってきてるおじさんには(笑)

この調子で、ついでに昔のハードSFを映画化しないかなー