プリンス

オデッセイのプリンスのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
2.0
騙したり騙されたり、売ったり買ったりしてるうちに、すっかり汚いオトナになってしまったわたくしでは御座いますが、ウブな少年時代もあった訳であります。
当時はすっかりアメリカナイズされておりましたから、外人のガキがCMをやっておりましたライオネスコーヒーキャンディ(多分国産)やチェルシー(明治)を食って育った訳であります。バタースカッチ味て、何よ。
挙句の果てには、ヨーヨーの世界チャンピオンがなんと近所の駄菓子屋に登場。金髪に青い目の推定アメリカ人が、赤いブレザー着用にて駄菓子屋の前の砂利の広場でそこそこの技を披露。細かい事は忘れましたが、「キミ ガ チャンピオン!」なんて言ってわたくしの友人がコカ・コーラデザインのラジオを貰うとゆう快挙を成し遂げた訳であります。ネットも何も無い時代に、世界チャンピオンがローカルな駄菓子屋を巡る。口コミや噂を頼りに、貧しい子供達が集まっておった訳であります。今じゃ、そんなの変態て言われますからね。逮捕されますよ。
当時のアメリカとゆう立場は色々と許された事であります。
しかしですよ、80年代になりますと、ウィ アー ザ ワールドなんてのがありまして。ブルーススプリングスティーンが2節ばかりのこぶしを唸り、シンディローパーがウェウェウェウェ〜!と、叫んでおりましたが、アフリカはちっとも救われてない訳で。あのお金、何処に行きましたか。小林克也も泣いて居ります。
私も20代になりますと、リーバイスにレッドウィングとゆうアメリカンな出で立ちで意気揚々と大陸を訪れましたよ。ところがですよ、「そのカウボーイルックは何処で買った?」と、ケミカルジーンズを履いた知らない現地人に散々笑われた訳で御座います。現地の友達にもらったプレゼント。シャガールみたいな青い夜。いや、違います。いかにもな、イーグルの絵が入ったダサい偽ジッポ。
おい!アメリカって国はほんとにあんのか!

そして、この映画。
「オデッセイ」
アメリカ人は、遂に明るいだけの能天気野郎に成り下がっておった訳であります。宇宙はいいですよ、星に降りちゃダメっ!さすがのリドリースコットも火星ロケは無いでしょうからね。
月面のフワフワ感を忘れたか、火星ではドスンドスンと物が落ち、小難しい理屈を並べて、水を作って芋を育てる。貴方達に細かい理屈は似合わない、ヨーヨーのチャンピオンは何処から来たのか言わないで欲しい。
出て来るアメリカ人は全て善人。挙句の果てに、中国とウィアーザワールドとしたいと来たモンだ。もはや普通に火星住まいのマットデイモンを迎えに、地球⇔火星を軽々しく2往復されたら、さすがのわたくしも悲しいかな。いくらなんでもの、ソレッスタギィ〜ビン!であります。

アメリカよ、お願いだからもう少しの間、わたしを上手く騙しておくれ、、

ちょっと良いレビューじゃありませんかコレ。
いや、いつも通り。

相変わらず映画通。
プリンスでした。

でわまた!
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