mitakosama

怪獣の日のmitakosamaのレビュー・感想・評価

怪獣の日(2014年製作の映画)
3.3
裏・大怪獣のあとしまつ。しかもシンゴジラより早いんだよな。
30分の中短篇で自主制作に近いような作品。出てる俳優さんも知らない人ばっかり。

怪獣の討伐後、ある町の海岸に怪獣の死骸が流れつき、それの始末に追われる話。
大学務めの海洋学者の青年は調査に呼ばれるがお役所仕事に振り回される。政府による怪獣の保存館の設立が進み、補助金を目当てで町は学者の意向を無視した安全性を主張。
一見死んでいるように見える怪獣だが、未知の生物故に100%の安全は保証できないという青年学者の主張は抹殺される。怪獣保存館のオープンの日にテレビで映し出されるのは…という内容。

怪獣自体は30メートルくらいで決して大きくはない。大きめのクジラくらい。特撮シーンも海辺に横たわる死骸と、最後の再起動のシーンだけだ。カット数が少ないこともあり特撮はちゃんと作ってる。

今作は確かに原発に対するメタファーなのだろうが、むしろ本作で扱われるモンスターの本質は“お役所仕事”だ。目先の利益に思わず飛びついてしまう人間の深層心理を上手く怪獣映画のフォーマットに乗せたことに感心するね。
mitakosama

mitakosama