ふじこ

乱波のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

乱波(2014年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

待ち合わせの林の中の小屋にジュウゾウがやって来ない。
待っている間に多くの忍びに囲まれる気配を察知し、若い忍び一人を残し中年と老年の忍び達は地下道を通って抜け出す事にする。
荒い息が聞こえ、飛び込んで来た上半身裸の男こそジュウゾウ。屋根裏に潜んだ残った忍びは彼に声を掛けようとするが次々に現れる敵対する忍びの相手に忙しい。


良いですね。絵柄は好みだし、荒々しい線で描かれたアニメーションも好き。
絵柄的には松本大洋先生が昔描いてた感じのタイプかなぁ。

お話としては、跡を付けられ狙われていたジュウゾウが命からがら待ち合わせ場所に辿り着くも敵の数が多すぎて2人の忍びではギリギリの死線。
そこに地下道から逃げたはずの忍びの一人が他の2人の首を持って戻ってくる……乱世、乱世の忍びじゃあ…って感じで良かったわ。
最後のオチの、恐らく雇い主である上流のお方のどうでも良さそうな態度はあんまり…その前の林の中に消えるとこまでは好きだったんだけど、有りがちな感じになってしまった。

本作一番の問題は、声があまりに…あんまり過ぎるところかな。あえての棒読み、ではなく単純に素人の棒読みであって、せっかくの良い雰囲気と手練の忍びっぽい年老いた忍び感が全然なくって、第一声から えっ…大丈夫か?ってなってしまった。大変勿体ない。

"乱波"を考える間もなしに"らっぱ"って読めるようになったのは何が切っ掛けなのかなあ…。
ふじこ

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