片腕ファルコン

タイム・アバンチュール 絶頂5秒前の片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

3.4
ずっ と前から彼のこと 好きだった誰よりも
やっと私に来たチャンス 逃せないの
ゴメン!と笑いかけて 走り寄るまなざしに
MajiでKoiしちゃいそうな 約束の5秒前~♪


…すいません、どうしても言いたかったのでね。。
何気にこの名曲とこの映画、10年しか間が空いてないのね。。

そう、この映画も負けず劣らずの名作…いや珍作。
監督は『おくりびと』でアカデミーで最優秀作品賞・最優秀監督賞、本家のアカデミー賞でも外国語映画賞まで受賞した世界の滝田洋二郎!今作は監督の汚点かいや、むしろ代表作か…とにかくタダモノじゃない。

ジャケからお察しのとおり、ピンク映画の括りではあるんですが…エロさはほとんどなくスーパーぶっとびSFコメディ!

時は1986年。[チェルノブイリ型ロシア風邪]とかいう意味不明の風邪も流行っている中、主人公の悦子は部屋で全裸一人エッチ中!!エクスタシーとラジオの周波数が一致したその時・・・・!!!!!

まさかのタイムスリップで15年後の2001年へ!!!
キューブリックさん、これが『2001年宇宙の旅』への返答だ!!!

とはいきませんがレトロな近未来。ビルは第2次関東大震災でほとんどなくなったらしい。。
新聞の「清原通算800号!」という一面記事が今だと妙に泣けますね!!
携帯電話という発想はなくテレビ電話がせいいっぱいの未来感でした。。

とにかく悦子はどうにかして現在に戻らなければいけないのですが、偶然出会った探偵と行動を共にします!!

これが単なるピンク映画枠にしとくのはもったいない脚本の上手さよ。時は2016年、すぐ不倫問題に反応する奥さん方に見てほしい!!!!これをどう思うのか!!!!!

とまぁ…色々面白いのですが、どうしてもテンポの悪さだけは気になります。。あともうちょっとだけ未来感の工夫がほしかったなぁと。。
つまりは予算の問題かしら…。それがクリアできてたら『おくりびと』を超える名作となってたでしょう!!いや、むしろ今、セルフリメイクしてほしいですね!!絶対当たるハズ!!