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パレードへようこそのmikanmcsのレビュー・感想・評価

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
3.5
本作も「けーな」さんのオススメの「英国労働者階級」モノです。(ありがとうございます!)未見と思いこんでましたが、始まって30分くらいでずっと以前に観たのを思い出しました。とはいえ細かいところは忘れてたんで、結局、最後まで観ました。原題は「Pride」で、LGBTのお祭り PRIDE PARADEに引っ掛けたものです。

1984年の英国=サッチャリズムとHIVが猛威を振るっていた時代。ロンドンのLBGTのグループ「LGSM」が、政府や警察という共通の敵を持つ同胞としてウエールズの鉱労働者のストを支援する活動を始めるが、スクエアな炭鉱労働者たちとLGSMは果たしてうまくやっていけるのか。。というあたりから展開する感動コメディですが、実際の出来事に基づいているそうです。

立場や背景が異なる人々が、始めはぎこちないけれど次第に打ち解けていく姿を見るのは楽しいですし、互いを支援して共闘する姿は十分に感動的でした。最後のゲイパレードの場面など(具体的には書きませんが)まあ泣かせますわ。

ということで全体的にはとてもいい映画なのですが、正直、ワタクシ的には描写がナイーブすぎるというか、クサイと感じた場面も若干ありました。(例えば、組合の集会所で、感極まった女性がアカペラで唄を歌いだす場面とか)まあ、感動描写を素直に受け入れられないのは、ワタクシが悪いんですが。ハハハ。

あと、どうでもいいですが英国労働者階級モノって、「みんなでボロいマイクロバスに乗って、どこかに乗り込むシーン」が、多いですねえ。なんか「いったれ!」感があって盛り上がるからかなあ。本作も昨日見た「ファクトリー・ウーマン」も、「ブラス」も、そうでした。

音楽はスミス、ソフトセル、FGTHなど80年代の英国を席巻したゲイ・カルチャーに縁の深いアーティストの曲が数多く流れて、とても懐かしかったです。タイミング的に不謹慎と怒られそうですが、久々にスミスの「Queen Is Dead」聞こうかな。。。
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