まぴお

パレードへようこそのまぴおのレビュー・感想・評価

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
3.7
【パンクの国】

イギリス映画ってやはりパンク精神にあふれているなぁと
階級闘争やゲイをテーマした作品はやはりこの国に響くのだろうか。

これまでもリトルダンサーやブラス!やフルモンティ等炭鉱閉鎖を背景にした作品が多数でてきた。

そこでやり玉となるのが1984年の鉄の女サッチャーの政策。
赤字産業であった炭鉱業の国有企業の民営化。国の支援がなくなるわけですから
当然、民営化によるリストラや閉鎖が行われ失業率は大きく跳ね上がります。
140の炭鉱閉鎖に25万人の失業者。

炭鉱業に依存した町や村も少なくなく閉鎖はそこの住人の存続にも関わる問題であった。そこで大規模な炭鉱ストが起きるわけである。
しかしストを起こすということはその間の生活を誰かが補う必要がある。

その背景を元にこの物語は進む。
その炭鉱組合に自ら寄付金を募り連帯を呼びかけるのが今回の主役となるゲイのグループ。

国から必要とされない炭鉱組合と差別と偏見にあうゲイ達。
どちらも弱者で同じ境遇を持つ。
弱い者同士だからこそ手を取り合って一緒に歩いて行く必要がある。

そこの今回のタイトルである「パレードへようこそ」が活きてくる。

しかしデモやストって映画で見る分には全然いいんだけど
この日本の出先でかち合うと「うぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」という感想しかでてこない。

通行の邪魔だしうるさいだけだし「◯◯はでてけ~」って言われてもまったく心に響かないしこいつらデモに参加して毎月25万ほどの給料もらってるのかなぁと思ってて
でも25万もらってもこんなのに参加して心荒むのもあれだなぁと思いながら自分にとっては他人事でしかなくてもっと生産的なことすればいいのにと思いながら
日々過ぎていく。

606本目
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