ゆうがお

起終点駅 ターミナルのゆうがおのレビュー・感想・評価

起終点駅 ターミナル(2015年製作の映画)
3.8
北海道の風景が一人で生きていく主人公の寂寥感と重なり暗い気持ちになるばかりで気の重い映画だった。ところが国選弁護を引き受けた女の子と関わるあたりから段々と変わってきた。まるで世捨て人かのように最果ての街で国選弁護だけを引き受ける生き方をしていた主人公が、そんな中でもささやかだけれど丁寧な暮らしをしている事がわかる。結果的に2人の女性を不幸にしたけれどその後は誠実に生きてきた様子がうかがえる。北海道のザンギ有名だね。息子との数少ない思い出のイクラも自分で漬けるなんて泣ける。そんな郷土色をチラリと入れるあたりは好きな演出。
弁護を引き受けた女の子の再出発、恨まれていると思っていた息子からの手紙に勇気をもらい自分もまたその駅から旅立つ。希望を感じた。
ハナタレナックスの音尾さん登場で大泉洋さんのお仲間だ~と嬉しかった。
※(2023.4.22原作読了)