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おみおくりの作法のはのレビュー・感想・評価

おみおくりの作法(2013年製作の映画)
3.9
孤独を受け入れた人の寛容、あきらめ。そして寂しさ。この辺の微妙なニュアンスが見事に映画になってて美しい。

ひとまず絵が好き。どの場面を切り取ってもそのまんまリネケダイケストラの作品になりそうな絵力。彩度もコントラストも低いけど、色彩豊かなトーン。

あと、端々から滲み出るジョンメイの几帳面さ。三角クリップで止められたテーブルクロス、車の通らない道で信号を待つ律儀さ、信号がかわったあとの左右の目視確認、弔った方の写真を一枚ずつアルバムにスクラップする感じ、写真の四隅をポケットシールで留める感じ、欲しくもないココアを断れず挙句ココアを見つめる感じ、テーブルの上に散ったドーナツの砂糖を手でまとめる感じ。おれA型じゃなないけどこの感覚めっちゃわかる。

ラストの感想は観た人と寂しさとの付き合い型でだいぶ違うだろうけど、俺のは否定的なやつです。

あと「still life」って原題が素敵。
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