ゆっけ

おみおくりの作法のゆっけのレビュー・感想・評価

おみおくりの作法(2013年製作の映画)
4.0
たったひとりで亡くなった人(いわゆる孤独死)の葬儀を行う仕事をしている真面目な男のお話です。

イギリス映画です。規則正しい生活を送っている男の静かな日常が主なので、とても淡々と話は進みます。そこが肝なのですが、退屈だと思う人は退屈な映画なのかもしれません。また、”死”をテーマにしてますから、少し重い話かもしれません。でも素晴らしい映画です。

死について考えることは、同時に”生きる”ことについても考えさせられます。自分がどう最後を迎えるか、どう迎えたいかを考えることで、今の生き方が変わると思います。この映画、私が見た時は、やはり年配の方が多かったですが、若い人が見ても良いと思います。

観る人によっては、つまらない生き方だなんて思うかもしれませんが。でも!良い人生送ってた!!!!って言えるんです。それが最後にわかります。だからこそ、どんなひとでも元気が出る映画なのだと思います。慰めとかでは決してなく。平凡な人生の積み重ねに残されたものが深くて重いんです!

誰もが持っている心の奥底に必ずある”死への不安”を解消してくれるような映画だと思います。だからこそ、ああいうラストなのだと思います。だから良かったし、胸打つものがありました。
20年後、40年後また観たい映画だと思いました。

→#193 おみおくりの作法/静かな人生の中にある確かな重み http://yukke1006.com/2015/02/11/193movie/
ゆっけ

ゆっけ