Shiby

地上の星たちのShibyのネタバレレビュー・内容・結末

地上の星たち(2007年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

思ったより想定内と言うか、メッセージ性は受け取りましたが既視感のあるヒューマンドラマでした。

映画の前半は、主人公の子供が普通の子と少し違った子供であることを印象付けるためか、窮屈で可哀想な映像が続きます。気持ちがシンクロして辛い気分になりますが、こういった子供に対しての周囲の反応と言うものはいたって自然なものにも感じます。
中盤からアーミルが出て来て、良き理解者みたいになっていくのですが、実際にはそんな理解者が都合よく表れてくれる環境なんてないのが現実。この子だけ救うことも、救おうとすることも何となく不自然に感じてしまうのは私だけでしょうか。
『きっとうまくいく』が名作なだけに、こちらの伝え方はややチープで、説教臭さを感じます。

けれど、ソロモン諸島でのエピソードは初めて知り勉強になりました。
耕作地を作るために、木を切らず罵倒する。すると、木は自然に枯れていくというもの。植物にも話しかけながら世話をすると良いって、あながち根拠があるのかもしれないと思いました。

彼の絵の才能を開花させる映画なら、もっと絵をじっくり魅せる演出が欲しかったなと思います。最後の絵なんて見せ場なのに、ちらっとしか出て来ず、先生の絵の方が印象強く感じてしまう……子供の壮大な絵の方を映画全体にふんだんに使って欲しかったかな。
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