オダギリジョーのフランス語がセクシー
前半のパリの乾いた明るさ
後半の日本の湿度のある暗さ
その描き分け
映像にはどちらも愛情をもって美しく示されているように感じた。
冒頭のまるで絵画のような始まり
屋根の上の黒猫
とても素敵でした。
時間の経過とともに自然に老いていくオダギリジョーが良い
老紳士になっても男前
フランス女性の自分の魅せ方を熟知した目線としなやかな絡まり方、
そして自分の前に連なる女たちを全部受け入れた上で一緒にいる5番目の妻の中谷美紀もいい、あの夫婦の距離感が絶妙。付かず離れず。程よい距離で。
芸術が戦争にどのように加担したのか、それは、よく分からなかったけれど、
その時代の空気に抗うことはきっと難しかった時代だということは伝わってきた。その功罪を問い続けることがこれからも同じことを繰り返さないために必要なこと。
あの時代に海外で認められる絵を描ける日本人がいたことは、きちんと記憶に留めておきたい。
