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セッションのshioのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.8
「頂点に立たなければ、 見えない風景というのが あるんだよ」
ー ピンポン

昔見た時の記憶とラストが全然違ったから
調べてみたら自分が見たのは
短編版だったのかも…
自分の記憶では
交通事故直後のコンサートで終わったはず…

あれはあれで
全力疾走で駆け抜け
燃え尽きるインパクトが
あって良かった気がしたけど
違ったっけ?笑



一撃で相手の息の根を止めに行くような
フレッチャーのセリフが凄すぎる

「メッツはズレてない お前だエリクセン」
「引っ込んでろブチのめすぞ」
「バカに電卓を持たすとリモコンだと思う」
「タナー、主奏者と代われ」
「戦って勝ち取れ」
「お前の負け犬の父親でさえ偉大に見えるだろうな」
「私をナメるな 密告はお前だな」
「英語で最も危険な言葉はこの2語だ "Good job"」

ニーマンのセリフも鋭さを増していく
「俺が合図を出す」
「文無しで早世して名を残したい 元気な金持ちの90歳で忘れ去られるよりね」

これらを演じ切った俳優陣もすごい。



こうやって見るとドラムは
数ある楽器の中で最も奏者の熱変換効率が
高いのではないだろうかと思う。
強く、早く、大きく、細かく…
文字通り"打"楽器。



バンドが奏でる音楽が
1つの生命体かのような感覚に陥った。

それぞれが手足や臓器、骨格を成しながら
脳がそれらをコントロールする。

だが脳が指示しなくても心臓は動く。
脳がどんなに指示しても心臓の動きを
止めることはできない。
1度動き出した血流を
誰にも止めることはできないのだ。

改めてこの監督は
音楽と映画の概念的理解が深いなと感じました
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