biboo

セッションのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ嫌だった…
中学のときにフレッチャーと全く同じタイプの些細なミスで怒号を浴びせてポジションを下げる音楽の先生がいたからトラウマを掘り起こされる感じでマジで嫌いだった…
冒頭から妙な緊張感が続き、終始見てるこっちまで息苦しい。調子に乗ると気が抜けまくるニーマンにハラハラするし、めちゃくちゃアップのカットを刻むから動作がかなり目に飛び込んでくる仕掛けになっていて、ニーマンが次何をやらかすかが予想できるようになってる。予想できるんだけど、終始漂う緊張感の果てにやっぱりやらかしたと思いつつすっごい息を飲んじゃう。注意されたそばから楽譜をベンチに置いたシーンとか喉に支障きたすぐらい息呑んだ。
中盤、先生のパワハラが問われて弁護士が出てくるシーンはめちゃくちゃホッとする。8年前でもちゃんとまともな倫理があって良かったと妙に救われる。このシーンをちゃんと入れてくれてありがとうと謎の感謝さえ芽生える。
JKシモンズはすごく素晴らしい俳優だけどフレッチャーの役は本当に嫌い。クライマックスの裏切りとか本当に嫌い。ニーマンはほぼ初めてくらいな感じで自尊心を撫でてもらえたのがフレッチャーという最低な教師だったんだろうな。

今上映したら否定意見も倍増だろうなと思うが、こんな言葉失うレベルで凄まじい演者のパフォーマンスが見れる映画もなかなか無いとは思うから完全に嫌いになれないのが悔しい。血のりとマジの血が混ざってそう…と思ってたらメイキングを聞くとやっぱりマジ血らしい。。。

「セッション」という邦題だとなんか2人の関係性のニュアンスが変わる気がする。原題の「Whiplash(鞭打ち)」のほうがサスペンス感あって良い。

セリフがこんなに無くてものめり込まれてあれこれ主人公の気持ちを考察したくなる編集の妙が素晴らしく、悔しいくらい面白いけど、死ぬほど不快!!!!
biboo

biboo