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セッションのこのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

今の時代にはそぐわないとんだパワハラ映画。
その一方で、世界に名を轟かせるような人ってやっぱりどこかいかれてて、凡人には想像もできないような大変な思いを乗り越えてるんだろうなと思った。
文字通り血の滲むような努力をして事故っても血だらけで舞台にあがり自分の出番をもぎ取る、それくらいの気概がないと通用しないもんなのかもしれない。

最後のコンサートのシーンはとにかく圧巻で、素晴らしいに尽きる。不快なパワハラを延々みせられてモヤモヤしていた気持ちが吹っ飛んでしまうくらいだいすきなシーン。
指導者に従うのではなく演奏で黙らせ従わせる、指揮を振らせるその気迫につい口角が上がってしまった。いいぞやっちまえ!!という気持ちになる。

アンドリューにとってはもうみるからに酷い仕打ちをしてくるくそ野郎だし、最後のコンサートへ誘ってからの選曲の嫌がらせは本当に性格が悪くて憎たらしい。一方フレッチャーにとっても、密告といっていたから真偽はどうあれアンドリューの証言で退職に追い込まれたと思っているのだろうな。出来の悪い生徒を見捨てず叱咤激励(のつもりだろう)して鍛えあげてやったのに、と思っていたかも。
そんな憎み合う師弟関係でも音楽で高まってくるとお互いに笑顔を見せ合う。ふたりとも音楽にかける情熱においては共感し通ずるものがある相手だったんだろうな
こ