HiroKawazoe

セッションのHiroKawazoeのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.5
素晴らしい映画でした。最後のシーンはもはや一点に凝縮されたエネルギーが自分という宇宙を貫いていくようなカタルシスの崩壊。

主人公と教師の間でなんだかんだあって確執もあったけど、結局、音楽って楽しいじゃん、いいじゃん、お前やるじゃん!
これって音楽のある側面の真理を突いてると思うのです。
音楽という一つの神(感動)の下では人類みな平等という。

俳優としては、教師役のJKシモンズが本当にいい演技してる。
JKシモンズはコーエン兄弟の「バーンアフターリーディング」という作品にもちょい役で出演していて、僕はもともとそちらで、この人めちゃめちゃ良い演技してるなあ、、と思っていたら本作で主演だったので、思わずニヤリとしてしまいました。

個人的には近年、イチオシの作品だったのですが、菊地成孔氏が酷評したらしい。僕はその酷評について、菊地氏は三流音楽家、三流芸術家だなと思った。菊地氏の言いたいことも判るが、的外れもいいとこ。映画の本質からはズレズレ。
批判内容もどうでもいいジャンル論や技術論。音楽も映画も表現の一形態だとしたら、表現したい本筋とはどうでもいい揚げ足取りにしか見えない。

是非、菊地氏の意見に惑わされず見てもらいたい映画作品です。
HiroKawazoe

HiroKawazoe