フライ

セッションのフライのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.5
鬼気迫る演技とは正にこの事だと思った。これだけ狂気じみていると観てる側がモラハラで訴えたくなるレベル。
マイルズ・テラーの何処と無くパッとしない雰囲気と負けじと頑張る姿が余りにも世界観にハマっており観ていてストレスに。それもこれもJ・K・シモンズの堂に入った演技があったからこそだが、ここまで適役はいないと思える狂気は観ていて本当に怖かった。
音楽を教えると言う単純な内容を2人の狂気の演技で仕上げた内容は本当に凄いし、世界観に引き込むパワーは恐ろしくも感じた。正直余りの狂気に自分自身に師弟愛ゆえの鞭だと言い聞かせながらでないと観ていられなかった。更に単純故の奥深い内容は音楽の世界に身を投じる人達の大変さも垣間見せてくれた。
終盤の展開は正に極点に達し、怖さと感動で、心が壊れてしまったかのごとく泣いてしまった。正直何回も見たいとは思えない作品だが、自分には傑作としか思えないし、色々な人に勧めたくなる素晴らしい映画だと思えた。
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