パンケーキレンズ

セッションのパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.5
こんな映画、観た事ないぞーー!!!
いやマジで♪

青山シアターさんのオンライン試写会ってのに参加させてもらいました。便利な世の中になりました。ありがとうございます


若きドラマーが頂点を極める物語ってのを、こういう角度で切り込んでくるかーー!?っていう驚きの連続!
ある意味、ホラーであり
ある意味、格闘技であり
ある意味、「出産」なんですな(後で説明w)

J・K・シモンズの鬼オーラがとにかく素晴らしいんですけど、アメとムチどころか、ムチしか持ってないこの爺さんは、脳天をスパパパーーン!と切り裂いてくるんです♪
尋常じゃないドアの開け方から始まって
奥の銀歯、丸見えになるくらいの罵声と
コッチの背筋も「シャン!」ってなるほどのメンタル攻め
そして、まるで放火魔のような指導戦術
それら全てがこの映画の推進力となって、若きドラマーの根性にも次第に火がついていくのです・・・

その鬼教官と生徒という上下関係を、やや誇張した形で、エンタメ的に展開させながら、「プロフェッショナルの高み」へと観客をいざなっていく、全く新しい音楽映画であって、この映画が若干30歳の若手監督によって撮られたという、それがまたスンバラシーー♪

はっきり言って、その精神状態が尋常じゃないんで

「笑ってはいけない音楽学校♪」

みたいなシーンもあって、それがまためちゃめちゃオモロ!

ようは、この鬼教官についていくかどうかは本人が決めることやし、努力をするかしないかも本人次第なのであって、プロへ上り詰めるための「流儀」を叩き込まれることによって、ドラマーの奥深くに眠っていた「才能」が、この世に誕生する、まさに運命的な瞬間を描いた映画であるんですな~

「第二のチャーリー・パーカーは決して挫折しない」

それが、衝撃にして驚愕の山場への大きな伏線となります

もうほんとに興奮冷めやらぬ状態で
あのラストシーンに於ける
発汗と
出血と
震えと
体の痛みと
歓喜!!

もう、この壮絶は「出産」以外のなにものでもなく、唯一無二の才能がこの世に産み落とされる、神聖なるクライマックス♪

「クソヤロー」
「バカヤロー」
「死ね」
こんな汚い言葉が飛び交う中で産まれる天才って、どーよ!!
鳥肌にもほどがあるぜwww

J・K・シモンズの、最終ステージでのドヤ顔も、めちゃめちゃ切れ味あって冴え渡ってるし、この人、助産師さん(の役)だった、ってことでよろしいですね♪
(茶化すなっ!コラっ!!)