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セッションのmitoのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.1
J・K・シモンズの助演男優賞受賞でも話題になった本作。

世界的なジャズ・ドラマーになることを夢見るニーマン、音楽学校でトップの指揮者フレッチャーの手に汗握る攻防が見物…。

人並みな感想だけど、この映画の醍醐味はやはりそこに終始する。
最初、フレッチャーに大抜擢されたと得意げな表情で練習へ訪れるニーマン、しかしそんな彼に罵詈雑言を吐き、暴力を振るうフレッチャー。
それでも、フレッチャーに認められたい一心で血の滲む特訓を行い喰らいつくニーマン。
正確には、ニーマンは家族や周りの人に尊敬される=フレッチャーに認めれられる程偉大なドラマーになる為に特訓に励む。

やがて、フレッチャーに認められたかのように思われた矢先、不幸な事件もあり、ニーマンは今までの努力は全て水の泡に。



そして、本当にバトルと化する売り文句通りの「ラスト9分19秒の衝撃」がやってくる。
フレッチャーに散々壊されたニーマンが最後に繰り出す反撃。
反撃に怒りを覚えながらも、そこにある予感を感じるフレッチャー。

そこには決して、ジャズに限定した事ではない、究極を追求しようとする者の狂気と奇跡を十分に描けていると感じた。
もうそれだけでも大満足だし、心を奮わせるのに十分な内容だった。
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