舞台は92年の万博を控えたスペインのセビリア。
警察はクリーンなイメージ作りのため急ピッチで街からドラッグや売人を一掃しようとする。
操作方法は暴力、恐喝、違法操作バリバリで何なら刑事達が麻薬の横流しまでやっちゃう。
貧困の差が激しいスペインでは、貧しい人々はドラックでしか生計を立てられないという現実もあるからそちら側にも感情移入しないこともない。
作中無駄な描写はなく、テンポが良い。
感情的な描写もほぼなく、俯瞰して撮影している感じが良い。
スペイン映画というかヨーロッパ映画特有の渇いた殺伐としている撮影方法は個人的に好み。
スペインのアカデミー賞とも呼ばれるゴヤ賞を受賞した骨太な名作。