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赤い唇/闇の乙女
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目次

赤い唇/闇の乙女の作品紹介

赤い唇/闇の乙女のあらすじ

舞台はベルギーの港町オステンドのホテル。宿泊した新婚夫婦が謎めいた優雅な伯爵夫人に出会ったことから引き込まれていく禁断の世界を奇妙で、奇想と恐怖、独特のエロテイシズム描写で、”『血とバラ』以来のアーティスティックな吸血鬼映画”(ニューヨーク・タイムズ)と評価された。。ヨーロッパでは怪奇幻想映画の巨匠として知られるハリー・クーメル監督の代表作で、ルイ・マルなどはその独自の耽美的映像力を高評価。主人公エリザベート伯爵夫人を演じるデルフィーヌ・セイリグの銀色に輝く美貌とエレガントで霊感に満ちたミステリアスな妖しさに酔いしれる。

赤い唇/闇の乙女の監督

赤い唇/闇の乙女の出演者

原題
Les lèvres rouges/Daughters of Darkness
製作年
1971年
製作国
ベルギーフランス西ドイツドイツ
上映時間
100分

『赤い唇/闇の乙女』に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

4.1
自身の「闇」を恐れるな!

夫の母親に挨拶に行く新婚夫婦。列車が止まって立ち往生。仕方なく立ち寄ったホテルで、絶対にママに合わせたくない夫と、絶対にママに挨拶したい妻のバトルが勃発!更には、夫婦喧嘩に乗じて奥様を寝取ろうと偶然居合わせた妙齢な伯爵夫人(吸血鬼)が謀略を練るエロティック吸血鬼映画。

奇想天外映画祭で明日(9月4日)から公開らしい。エリザベートバートリーをモデルにした伯爵夫人は、真偽は定かではないながらもレズビアン吸血鬼。ホテルで好みの女性を見つけたけど、夫が邪魔!お仲間の若い美女吸血鬼に命じて夫にハニートラップ→奥様にバラす→破局→寝取るという完璧プランを実行に移すわけです!これは確かに奇想天外!!

新婚2日目なのに、夫婦の会話からお互いに対する愛情不足を匂わせ、その帳尻合わせのようなSEXでスタートする本作は、夫も妻も自分のアイデンティティに向き合うための旅を描いたものとなっている。結婚の挨拶に向かうための列車が途中で止まったために道草を食うという展開そのものが、男女間での結婚という(当時の)社会的常識のレールから一歩外れて自身の内面を見つめ直す舞台としての印象を強くする。ホテルに誰も客がいないのも2人の関係性に主眼を置いているためでしょう。

何で夫くんは妻を母親に会わせたくないのかは是非本編を見て確認して欲しいのだけど、母親との電話を切った後に人が変わったかのように妻に暴力を働くようになるのは、電話の向こう側に自身のアイデンティティがあったからであり、それを妻に隠すため・自分でも認めたくないための弱さ故の拒否反応。そして奥様サイドはバートリーと良い感じになってくんだけど、それまでにもやたらと海に浮かぶ船を見つめるカットが挿入されることからも常識的な規範からの解放・自由を深層では求めていることがわかる。それはバートリーが偶然にホテルへとやってきたのではなく、奥様の心的深層が招いた存在であるということでもある。そしてタイトルが『闇の乙女(Daughters of Darkness)』であることからも、その先が光ではなく闇であるというのが悲しい…😭

印象的な赤の色彩は、もう一つのタイトル『赤い唇』からも色欲だけでなく暴力や加害行為を連想させ、そこに惹かれていく夫くんは、弱さの裏返しだけでなく、アイデンティティとして暴力性を備えているわけで、妻が白を羽織るのに対し、自分の部屋という内面空間では夫くんは赤のローブを羽織ったりと徹底されている。まるで視覚のフィルターのように赤のベールで覆うことによりそういった感情がキャラ・場を侵食していく様子を強調したり、青や黒に逆を纏わせたりと露骨すぎるほどに色彩演出を貫いている。同じ吸血鬼でも若い美女の方は男性器に見立てた窓のノブを使うことで、これまた露骨にエロスを醸し出したり、何かもうずっとエロい!🤣

夫くんと奥様の距離感、逃避感情、その真逆の感情による追い詰めをワンカットのパンの中に盛り込んだり、トラッキングを人物を跨いでバトンタッチだったりとカメラワークも楽しい!面白い作品でした👍
neroli

neroliの感想・評価

4.0
■デルフィーヌ・セイリグ特集■
 
 
真っ赤な口紅の謎めいた伯爵夫人の役、デルフィーヌ・セイリグ氏。
 
美しすぎるジャケ写で、どんな映画がすごく気になっていました〜
 
なんと吸血鬼映画〜🧛‍♀️
 
 
ベルギーの港町のホテルに宿泊した新婚夫婦は、禁断の世界へと引き込まれていく〜汗
 
内容は、奇想天外でしたが、70年代の車、ファッション、建物などすべてが好きでした〜♡

 
映像美で彩られた幻想的な吸血鬼譚。
そして女性たちによるクライムムービー。

ベルギーの港町のホテルに滞在することにしたステファンとヴァレリーは結婚したばかり。
そのホテルの建物はまるで美術館のように荘厳な雰囲気。海辺の砂浜にぽつんと建っている。
目の前は灰色に波打つ海。
このシーズンは客も無く閑散としている。

そこへ宵闇の中、真っ赤な車と共に到着した二人の女性。
イローナとエリザベス・バートリ伯爵夫人。

緋色の伯爵夫人と言われたエリザベス・バートリは数多の処女に拷問で死をもたらした。
姿かたちそっくりな彼女は300年前の伯爵夫人と同一人物なのか?

その頃、ブルージュの街では1週間に4人もの若い女性の連続殺人事件が起きていた。
首には傷跡があり、
そして毎回どこにも血の痕跡がない。

誘惑される夫ステファン。
親密になっていく妻ヴァレリーと伯爵夫人。
ここのシーンがとても美しい。
夜の海辺を問答しながら身を寄せ合う。
場面が変わり、月明かりに照らされた長い外廊下。柱による長い影が帯のように横断し、歩く二人の姿。

白と赤が衣装にも効果的に使われ、それが官能的。
伯爵夫人の肌は青みがかったような白さ、ゆえに真っ赤なネイルが映える。
イローナも漆黒の髪に肉感的な容貌で、もうヴァンパイアさまって感じ!

ー時の深淵にたくさんの夜が転がり落ちて
ーもっと早く、もっと早く
ー永遠に
ヴァレリーの耳元で囁く伯爵夫人さま。
物語は思わぬエンディングを迎え、妖しく幕を閉じます。

妖艶な伯爵夫人演じるは、『去年マリエンバート』のデルフィーヌ・セイリグ。
私はイローナを演じたアンドレア・ラウが好みだったので、彼女がヒロインやってくれてたらもっと没入できたと思う。
物語は破綻なく、猟奇性や変態性は無く、ただただ美しい。

この映画を知ったのは去年開催された奇想天外映画祭。
日本未公開のこの映画を字幕つきで観れる機会だったけど、行けずに涙を飲んだ作品。
Blu-rayにてその映像美に触れることが出来ました。


ちなみに拷問の内容ですが…👀

(話だけで実際のシーンはありませんが…)
人間の血が若さの源だと信じ、若い女性を誘拐しては鎖で繋ぎ、その血に入浴し飲んだ。
肉が細かくちぎれるまで鞭打ち、
ハサミで指を切り落とし、銀のハサミで乳首を切り落とす。
錆びた釘で静脈に打ち込み、喉を切り裂いた。
これが美貌の秘訣ですね!

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