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アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのSSSのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アクション映画の巨匠キャメロンによる13年振りの続編。前作が世界興行収入1位だったとはいえ13年前の作品を今更みるのか?製作費かけすぎて世界興行収入4位くらい稼がないと黒字にならないと大丈夫かいな案件だったがフレームレートを可変(24fps=通常シーン,48fps=アクションシーン)で上映するなど前作における3Dと同じく映画のスタンダードを変えるという気概に溢れた作品

良かった点
・可変HFRによる映像効果
本作最大の見どころであり映画としての肝。ドラマパートにおいては通常の映画と同じ24fpsだが、海中やアクションパートにおいては倍速の48fpsとなる。48fpsに切り替わった直後はCG主体の映像も相まってゲームのカットシーンかのように錯覚するが後半は海中およびアクションパートの連続であるため常時48fpsとなる。途中一部で24fpsに戻った瞬間、「処理落ちした?」と錯覚してしまうほど48fpsが快適になっていた。48fpsによる倍速上映は過去にホビット3部作やジェミニマンがあったが本作のように可変フレームレートは本作が初なのでかつてない映像体験を味わえた。

・スケールに反してパーソナルな脚本
地球滅亡の危機によるナヴィ植民地計画など要所要所でスケールが大きい要素は出てくるのだが描かれているのは徹底して家族の絆を描いている。一つは主人公ら一家の絆、そしてもう一方は前作の宿敵マイルズ・クオリッチ大佐(スティーブン・ラング)とその息子スパイダーとの絆である。クオリッチ大佐自身が厳密には前作と別人であるためスパイダーと親子ではないものの捕虜と監視人としての関係から擬似親子関係を構築していく様は形を変えたターミネーター2を思い起こす。

・キャメロンのキャリア総決算のようなアクションシーン
クオリッチ大佐視点ではまるでエイリアン2のような軍隊シーンや、ターミネーター2で出てきた審判の日のような森を焼き尽くす描写や骸骨破壊シーン、トゥルーライズのように家族奪還のために敵船に乗り込むジェイクやタイタニックのように沈没する捕鯨船。アクションシーンの一つ一つが練られているため退屈にならないのも巨匠の技を感じさせる。


悪かった点
・3時間超えの長尺
観ている間は気にならないがやはり3時間超えは複数回視聴には向いていない。
実際の内容を考えてみると納得の上映時間ではあるのだが……。



総評
予告編だけでは面白さを感じることはできず、絶対コケるよキャメロン…という気持ちで劇場に向かったがやはりアクション映画の巨匠による新次元の映像体験で脳をぶん殴られた感覚は唯一無二である。一方で前作と同じくストーリーテリングの弱さを感じるので次作も飽きられない内容になるかは懸念事項だが、今作で貼られた伏線がいくらでも盛り上げられる要素は満載なのでひっくり返してくれることを期待したい。次作以降は2年毎を計画しているらしいので延期などせずにコンスタントに公開してほしいものである。あとちゃんと4、5制作にGOサインだせよディズニー!!
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