メガネン

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのメガネンのレビュー・感想・評価

3.9
前作にも増して贅沢すぎる映像美で、目が奪われる。
こんな海に自分も潜りたいと思わせられ、無性にダイビングがしたくなります。
ストーリーは相変わらず一本調子というか、なんだかコテコテです。
多分、家族とか、共生とか、物質文明への警鐘とか、いろんなテーマを詰め込んでるんでしょうけれども、どの側面から見てもあまりにもステロタイプな演出が過ぎるので、ストーリーに没入するのが難しい。
感情移入できるキャラクター性も薄いです。
この映画の最大の弱点だと思うな。
キャラの薄さ。

そういう意味では、スパイダーをめぐるシークエンスが一番面白かったかもしれません。
人間味があって。

前作を超越する圧倒的映像美で、3Dでの視聴を強く推奨します。
海の中を自由に動き回るキャラクターたちに羨望してしまうシーンが盛りだくさんです。
生物や生物群を個体ではなく、ある種の相として表現し、創作するのは、以前の森の中を舞台にしたそれをさらに洗練させ、美しく瑞々しく、雄大に描いています。
息を呑むという表現がそのまま当てはまるシーンの数々が、目を離す暇を与えてくれません。

それにしても映写時間が長かった。
尿意との戦いで、辛かった。

そうなんです。
尿意を忘れるほどその世界に入り込めるかというと、そういうストーリーではないんです。
やっぱり、これは映画じゃなくて、万博の展示作品みたいにみえたなぁ。

贅沢な時間で興奮しましたが、あまり感動するということもなく、ただただ海とトイレに行きたくなる作品でした笑

これ、どれほどの制作費が掛かってるんだろう…。
天文学的数値なんでしょうね。