まちゃん

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのまちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
見世物的存在に過ぎなかった3D映画。それを初めて作品の重要な構成要素として表現した2009年の「アバター」の出現は革命だった。それから13年、帰って来た「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」その映像は映画の可能性を更に広げたように感じる。ほぼCGアニメと言って良いほど画面を埋め尽くすCG映像。しかし、凡百の作品の様なCG特有の下品さは微塵もない。その最新の映像技術を使用して描かれる惑星パンドラ。特に今回の舞台である海の表現には目を見張った。CGによる水の表現としては究極形だろう。その中で生き生きと動く海洋生物の描写。特に鯨型の生物トゥルクンの雄大さ、美しさは筆舌に尽くし難い。ストーリー上もトゥルクンは鍵を握る重要な存在だ。その他の多様な生物を含めてそこには明確な生態系が構築されている。全ての細部に精緻な設定の足跡を感じる。またジェームズ・キャメロン印のマシンも魅力的で3D技術が存分に活かされた戦闘シーンは大迫力でまさに「アバター」にしかない映像体験だ。イマジネーションを正確に創造出来る技術を手に入れたジェームズ・キャメロンの喜び。SF映画の別世界を覗き見る快楽に浸る事が出来た。
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