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96時間 レクイエムのYYamadaのレビュー・感想・評価

96時間 レクイエム(2015年製作の映画)
3.5
【アクション映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 心理描写より外面的な動作を重視
 ○: 格闘・戦闘を解決の糸口とする

◆作品名:
96時間/レクイエム (2014)
◆アクション映画のジャンル
現代劇 / 自らの潔白証明
◆類似作品
・ハリソンフォード 逃亡者

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・愛する家族の命を狙う犯罪組織を壊滅させた元CIA工作員ブライアンは、幸せな暮らしを取りもどそうとした矢先、元妻レノーアを何者かに殺されてしまう。
・元妻殺しの容疑者として警察からも追われる身となったブライアンは、娘キムを守るため、そして真実を暴いて復讐を果たすため、並はずれた肉体と頭脳を駆使して黒幕探しに奔走する…。

〈見処〉
①父の暴走が終わりを遂げる――
・『96時間/レクイエム』(原題:Taken 3)は、2014年に製作されたアクション・スリラー。リュック・ベッソン脚本、リーアム・ニーソンが悪の組織から家族を守る無敵の父親に扮した「96時間」のシリーズ第3作。
・元妻レノーア役をファムケ・ヤンセン、娘キム役をマギー・グレイスが続投。被害に遭うターゲットが、娘(1作目)、元妻(2作目)と続き、主人公であるブライアンが狙われる設定となる本作では、『ラストキング・オブ・スコットランド』(2006)でアカデミー賞主演男優賞に輝くフォレスト・ウィテカーが敏腕刑事役にキャスティングされ、
ブライアンとの知的攻防も見どころになっている。
・前作の大ヒットを受け、製作開始された本作であるが、当初乗り気ではなかったリーアム・ニーソンは「作中で誰も誘拐されない」条件にてオファーを受諾。約48億円の製作費の5.1倍にあたる全世界興行収入が244億円とまずまずのヒット。そのインセンティブにより、リーアム・ニーソンのギャランティは約20億円に到達したと言われている。主演俳優にとってシリーズ連続出演は、キャラクターイメージの定着リスクと相対し、高額報酬が魅力であることは間違いない。

②結び…本作の見処は?
単一作品としては、十分に見どころが、ある作品ながら、シリーズ最低評価は已む無し。
◎: 元CIA工作員に扮するリーアム・ニーソンによる特殊スキル vs 追跡者となるフォレスト・ウィテカーとの攻防は、アクション・サスペンスとして純粋に面白く、続きが見てみたい好連鎖。
○: 真犯人は誰?二転三転する展開は、サスペンス映画としてまずまずの出来。
▲:「家族との絆の復活」が本シリーズのメインストーリーでありながら、元妻レノーアの退場により、ただの単作アクションと変わらぬ出来に転落。無理につなげたストーリー展開が招いた悲劇。
×: レノーアの再婚相手のスチュワートが、1作目と異なる俳優をキャスティングし、キャラクター変更も甚だしい。もう少し作品コンセプトを重要視した内容であれば、シリーズ継続もあったかも?
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