ダンディーなリチャード・ギアが完璧なホームレスになる。
なりきってましたねー
原題のtime out of mindの方がわかりやすい。
心の限界に行っちゃったのよね。気がおかしくなるほどの困難にいるのよね。
好きでホームレスをしている人もいると思うけど、ジョージ（リチャード・ギア）は、ここまで落ちてしまった後、なんとか普通の生活に戻そうとしたのよね。
本当に底辺にもならない、IDもない、もちろん住所もない、自分を証明するものが一つとしてない。唯一の家族である娘からも突き放されて自分が誰か証明することができない。ここまで落ちて、這い上がろうとする困難さと苦しみを、リチャード・ギアはしっかり見せてくれました。
やっぱり、「人生をもう一度」なんて甘いタイトルじゃなく、「Time Out of Mind」が合ってる。
決して面白い映画とは言えないし、皆さんの評価も低いけど、私はこんな映画も観ていいと思った。
私には知り得ない世界だった。
途中古いピアノをジョージが弾くけど、この曲はリチャード・ギアが書いたらしい。
エンドロールでフル演奏あるけど、本人が弾いたんだろうな。弾き終わりの一音が、まるで狂ってしまった心を表すようなヤケになったようなイラッとしてるような打音。すごく印象的だった。
