ナチスの闇深すぎ…(＞＜)
ストーリーは愛する人が匿われてるコロニー（施設）からの救出なんですが、舞台がナチスの残党が作った「コロニア・ディグニダ」という実在した恐ろしいコロニー…これがマジで怖い奴隷施設で児童虐待も行われたようで…そして政治犯への拷問部屋もあったり…
作品は大衆向けだったので仕方ないんですが、個人的に残念だった点は…
・ナチスの要素がほとんどなかった。コロニーの幹部には、ユダヤ人を殺すための移動式ガストラックの開発に関与し親衛隊SSにいたヴァルター・ラウフやヒトラーの護衛をしていた隊員もいたんですが、そのあたりはスルーでした。
・体罰などの暴力シーンが控えめ（拷問を生き延びた人がこの作品を鑑賞して「事実はもっとひどいけど」と語っている…）あれ以上過激になったら見る人減るからでしょうね…
・一日１６時間もの労働を強いられてたのにそのあたりが薄め…
・セリフが英語（実際はドイツ語とスペイン語）
ただし、このようなカルト施設があり、武器や化学兵器まで作っていて、ドイツ政府も沈黙していた歴史を世間へ知らしめるという意味では、意義のある作品でした。
最後に、舞台となったコロニア・ディグニダは現在「ヴィジャ・バヴィエラ（バイエルンの村）」と名前を変えて今でも住民がいるそうです…しかも観光地にもなっていてホテルもあります…
《補足》
・アメリカのTV番組で「コロニア・ディグニダ」を潜入調査したシーンがあります。この作品にも似たような場所が出てきたり、現地の人が出てきたり、かつてそこに住んでいた人がガイド役を買って出たりと見応えありです。下記のリンクにその動画あります（日本語字幕なし）。
http://www.dailymotion.com/video/x5aok4e
・監督のインタビュー記事です。長いですけど見応えあります。また作品かする前に何度も現地取材をした話も書かれてます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/atsumishiho/20160917-00062310/
