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ブラック・ハッカーのmanacのレビュー・感想・評価

ブラック・ハッカー(2014年製作の映画)
2.6
B級映画で軽い気持ちでながら見してたら、全然分からなくなった。
ちゃんと観ないとダメみたい。
2回目きちんと見て、登場人物と物語を整理してみた。
荒は色々あるけれど、全編を通してほとんどがカメラを通して映るパソコンのモニタからの映像ってところが斬新だった。


≪コード≫
・映画女優ジルの狂信的ファン。
≪コードの目的≫
・ニックが運営するファンサイト「ジル追っかけドットコム」を乗っ取り、世界一有名なサイトにする。
・ネバダのサーバーを乗っ取り、筐体ごと秘密の地下室に設置。
・ジルを死んだことにし、秘密の地下室で二人っきりのラブラブ生活を送る。

≪ネバダ≫
天才ハッカー?世界中で様々な事件を起こしているらしいが、その目的は不明。
≪ネバダの目的≫
・自分のサーバを狙うコードを炙り出し、始末する。
・自分を死んだことにし、静かにハッカーライフを送る。

≪トリオップス≫
ネバダに心酔しているパリのハッカー3人組。特にトリオップス1の心酔ぶりは狂信的。
≪トリオップスの目的≫
・ネバダの仲間になりたい!
・ネバダのお手伝いがしたい!

≪ジル≫
・人気映画女優。
・最近のゴシップにうんざりしている。
・恋人は映画俳優のデイブ
・だけどエージェントのトニーとも関係がある。
≪ジルの目的≫
・デイブと別れたい
・引退したい
・なんかいろいろうんざり


≪時系列にしたあらすじ≫
2013年4月16日
パリのトリオップスという3人組とネバダが接触。
偶然にも同日にコードがネバダを銃殺し、ネバダのサーバを盗む。

ネバダ殺害以降、己の夢を実現すべく着々と準備を進めるコード。
どこぞの廃屋の地下にネバダのサーバを設置し、ジルの好きな映画や本を集め二人の愛の巣を作成。
同時進行で「ジル追っかけドットコム」運営者のニックにジルの映画公式サイトのスタッフとして偽のブログコンテスト開催優勝でジルとディナーをセッティングし接触。
イベント当日にニックをオースティンのホテルに呼び出し、「ジル追っかけドットコム」を乗っ取る。

けっこう派手に撃たれていたように見えるネバダだが、実は生きていた。
「これでジル追っかけを世界一有名にできる」というコードの言葉を唯一の手掛かりに、自分を襲った人物を探し始める。
「ジル追っかけ」から見事ニックを探し出し、ニックに成りすましオースティンのホテルでコードの命令に従っていると見せかけてコードを泳がす。
偶然にも同日にトリオップスからの接触があり、コード追跡を手伝わせるネバダ。
コードを追い詰め、ジルを救出、コードがコーディネートしたジルとの愛の巣に自分のサーバがあることを発見。
コードは恐らく爆死しているし、トリオップス達はネバダは死んだと思っているし、これでほとぼりが冷めた頃に愛の巣を抜け出せば、また静かにハッカーライフを送れるようになる。なんならこのままジルと二人で愛の巣にいても良い。めでたしめでたし。



というお話なのかな?



腑に落ちない点はいくつかあった。

①トリオップスとの接触は偶然なのか?
トリオップスとの初接触がコードの奇襲と同日だったこと、イベント(偽)の当日にトリオップスからの再接触があったこと、いくら映画でも偶然というには出来すぎではないか。
偶然ではないとしたら、ネバダはコードに襲われる前からコードの計画を知っていたことになるので、上記の≪時系列にしたあらすじ≫にも矛盾が発生しそう。

②ニックをオースティンに呼ぶ必要があったのか?
ニック(ネバダ)は常にPC越しに全ての物事を体感している。
トニーにスタンガンを当てたのはニックだが、別にいなくてもコード一人で何とかなるような。
これがニックに罪を全て被せて狂信的なファンが女優を誘拐して無理心中したように見せかけるなら分かるけど、結局コードは思いっきり銃でニックを撃って車に放置している。
これではあとから警察の捜査が入った際にニックを殺したもう一人の謎の人物がいることが分かってしまう。
ここら辺がちょっと設定の物足りなさを感じたが、私が何か見逃しているのかもしれない。

③トリオップスの消え方が雑
トリオップス1のピエールはネバダに心酔するあまり、仲間の二人を裏切って部屋から追い出す。
しかし自分が誤っていたことを知ると、「すまない」と一言残して画面から消える。事件放置のまま。
余程ショックだったのかもしれないが、今まさに一人の女性が危険に晒されている中、あっさり消えすぎなのでは?
このまま居残られてもストーリー上弊害があるのかもしれないが。
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