ベビーパウダー山崎

スピーキング・オブ・セックスのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

2.5
『ヘンリー』『恋に落ちたら』『ワイルドシングス』…たしかに三本もの真の傑作を撮っているならもう監督業としてはあがりのようなもので、初期の『ボディ・チェンジャー』の脱力したSFホラーも嫌いになれないし、『ボディ・リップス』のやり切れないラストも俺は大好き、まあ一応はアメリカ映画史に小さな小さな傷跡ぐらいは残せたんじゃないかとジョン・マクノートンの映画を見るたびに思う。
アマプラにあったので400円出して買ったが(高いね!)、馬鹿が集まって下半身(セクハラ)をネタに悪ふざけしているような見るのに疲れる喜劇で、セックスコメディでありながらインポテンツな昼ドラのような空回り加減。誰も期待していない角度で切り込み、作り手だけが一人盛り上がっている感じは正しくマクノートンの映画だと納得はしたが、始まりの空撮を除けばエンドロールが切れるまで一つも面白くならないので誰にも勧めることはできない。マクノートン組のビル・マーレイが変なヅラつけて好き放題やっているくだりだけはちょっと笑ったので+0.5。