総じてレベルが高い映画。
アメリカ的価値の根源、平等とか法の支配とかを貫いた人の話という意味では、前作『リンカーン』と同じ路線。セリフの端々から分かるが、この事を意識してるのは明らか。彼自身、自分の年齢も考慮した上で、責務を感じてこういう映画を作っているのだろうと思う。
話の筋もだが、それ以外、何処から撮るか、どう見せるかとかもう本当に凄いなと。カミンスキー共々本当に素晴らしい。スピルバーグは本当に天才で、彼の作品を観れることの幸せを噛みしめながら観た。こっちもできるんだもんなあ、というかこの話をこのクオリティで語れるのはスピルバーグしかいないのではと感心しきり。なんども見るうちに点数が上がっていきそう。
しかし娯楽映画を作ってきたスピルバーグだが、こういう映画しか撮らなくなるのだろうか？こういう映画ももっと観たいし、娯楽映画ももっと観たい。贅沢かもしれないけれど、どっちも作って欲しいなあ。
