たてぃ

ブリッジ・オブ・スパイのたてぃのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
4.3
冷戦真っ只中のアメリカ、前半は逮捕されたソ連のスパイの弁護を引き受けた主人公、後半は捕虜交換ならぬスパイ交換の交渉のためにベルリンへ飛んだ主人公の話。

冷戦下のアメリカの雰囲気が怖かった…まさに「赤狩り」の時代であのチャップリンですら国外に追放された時代…物語でも「あのソ連のスパイは死刑だ」というムードで裁判も予定調和で進みそうだったのだが、主人公だけ「逮捕令状なしの逮捕は憲法違反」と主張したために、主人公も「ソ連に味方する非国民」な目で見られる空気…怖い…

後半は、ドイツ映画にハマってる自分としては「えっ?ベルリン?」と舞台が移るなんて知らなかったので驚きました。しかもドイツ人俳優まで出てきて「善き人のためのソナタの主人公やんw」とか「白いリボンの極悪牧師やんけw」と過去の作品を思い出しちゃいましたwそれから、ベルリンの壁がちょうど出来たころの東ベルリンの風景や人々まで描写されていて「1960年って東京オリンピックの4年前。同じ敗戦国の首都でもこんなに違うのか…」と思いました…ソ連軍にボコボコにされた建物が15年経ってもまだそのままだったなんて…

スピルバーグ監督の時代物の作品は本当に素晴らしいですね…

《蛇足》
東ドイツ軍のヘルメットを見るとクスッとつい笑っちゃうのは自分だけでしょうか…?
たてぃ

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