MASAYA

ハウス・オブ・ヴェルサーチ~モードの王国を甦らせた女~/マダム・ヴェルサーチのMASAYAのレビュー・感想・評価

2.8
デザイナー映画祭とか称しておいて恥ずかしながらノーマークだった本作。鑑賞予定ではなかったのですが、NEWYORKOさんのおすすめにより急遽レンタル。

シャネルほどではありませんが、そこまで馴染みのないヴェルサーチ。以前ベルベットのジャケットを買おうとしたときに、「VERSACE COLLECTION」に目をつけたことはありましたが、予算の関係で「LANVIN」になってしまいました。

持っているアイテムがないせいか、予備知識なしでの鑑賞となりましたが、知らないことばかりで驚きでした。調べたことも合わせてまとめてみると、

1978にデザイナーのジャンニ・ヴェルサーチが設立し、妹のドナテラ・ヴェルサーチがスタイリストを担当、そして社長は兄のサント・ヴェルサーチが務めたそうです。

まずこのような身内での経営であることと意外にも歴史が浅いことに新鮮さを覚えました。
今まで観てきたデザイナー映画といえば歴史ある伝統的なブランドというイメージでしたが、それらに比べればヴェルサーチはかなり新しいブランドと言えるでしょう。逆に言えば、ここ数十年でここまでのブランドに成長したのだから凄いです。

しかし1997年、デザイナーであるジャンニ・ヴェルサーチが連続殺人犯によって射殺されてしまいます。

意見が対立することが多いながらも、表裏一体の関係であった兄を失った妹のドナテラ・ヴェルサーチは6週間でなんとかショーを開こうとします。本作でも話題になりますが、この一代危機にフリーのデザイナーであったカール・ラガーフェルドを雇うという話もあったそうです。
先にラガーフェルドのドキュメンタリーを観ていても、こういうところでまた彼の力がどれほどのものであったかということに驚かされます。

本作は基本的に2部構成になっており、歴史的事実に沿ってヴェルサーチの没落に向かう様子を描く前半と、そこからのブランド再生を描く後半です。

まあでもブランド没落といっても、しっかりしなくてはならないデザイナーが酒とクスリに溺れ、わがままで独断的な采配に出ては経営も悪化します。

何となくつらつらと書いてはきましたが、非常に締まりのないレビューになってしまいました。

まあそれというのも特に起伏がなく、感情移入や芸術性に浸るということが難しい作品だったからだと思います。
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