はなこたちゃん

この国の空のはなこたちゃんのレビュー・感想・評価

この国の空(2015年製作の映画)
3.5
例えば、
ひたすら銃撃音や爆撃音を響かせるとか、
血だらけの惨状で圧倒させるとか、
これでもかと人の死を見せつけて悲しみを煽るとか…
そういう戦争映画とは違うし、
先日観たばかりの『野火』の様な映画とも勿論違う。

けれど、やっぱり戦争の悲惨さを描いた作品で、
それを1番痛感したのが、
『わたしが一番きれいだったとき』
の朗読でした。
エンドロールの間、朗読を聴きながら涙がポロポロ溢れました。
茨木のり子さんのこの詩こそ、この映画の全てでありメッセージだったのではないかと思います。

二階堂ふみさん演じる里子は、
『人生で1番きれいな時期』であるにもかかわらず、オシャレも出来ず恋愛も出来ないどころか、周りには若い男性は戦争の為当然居ない訳で、隣に住む妻子を疎開させ1人暮らしの長谷川博己さんと…

里子のような女性は戦時中沢山居たのだろうし、戦争によって、女性だけでなく男性も、大人も子供も全ての人が様々な犠牲を強いられたのだなと、胸が締め付けられました。

長谷川博己さんと二階堂ふみさんのトマトのシーンが官能的でした(^_^)v

二階堂ふみさんの声、大好きです(o^^o)