ギャス

この国の空のギャスのレビュー・感想・評価

この国の空(2015年製作の映画)
3.1
2016.9 w
戦争時、あまりに灰色の抑圧的生活のなか、逆に少しの仕草や風景に強く匂い立つ性的な香りが、死と隣り合わせの生への欲望と重なってこちらにありありと迫ってきた。しかし、戦争が終わると知った途端に、純粋な欲望は、世俗的戦いという意味を帯びてくるのがたくましく、哀しい。
ただ気になるのだが、二階堂の言葉遣いが小津の時代の女性を彷彿とさせる、のは上手いんだが、上手すぎて浮くなあ。
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