ルネ

ヴェラの祈りのルネのレビュー・感想・評価

ヴェラの祈り(2007年製作の映画)
3.0
2007年の作品で、日本公開は2014年。

『父、帰る』のロシア人監督アンドレイ・ズビャギンツェフの長編第2作で、アメリカ人作家ウィリアム・サロイヤンの原作をもとに、夫婦のすれ違いと孤独が引き起こす悲劇を描いたヒューマンドラマ。

圧倒的な映像美と長回しは、強くタルコフスキーを思わせる。 セリフは少ないがメタファーに溢れた映像が続く、かなり重厚な作品。コンパクトにまとめるつもりまったくなしの2時間40分。 

スピード感のあるサスペンスだった『父、帰る』に比べると、上記のように静かに重々しく、そしてゆっくりと進むので結構眠くなる。

ラスト30分で明かされる真実にも、ちょっと理解しがたいものがあった。ある意味宗教的・哲学的な要素も強いと思う。 最後まで理由が説明されない部分も結構あります。

タルコフスキーファンにはオススメの作品です。
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