この監督はどの作品もラスト〜エンドロールで豊富な余韻を与えてくれる。
これもしかり。
ため息の出る余韻。
絶対に満足感に浸ることはない余韻。
絶望でもなく悲哀でもなくそれでも生きてやると言う決意にも似た余韻。
たまらんなー。
それにしても旦那の不甲斐なさ。
父の成金性格。
金貸しの本能（これは少しなら気持ちは分かる）。
愛想も色気もない主人公。
大体登場人物はこれで足りるのに濃い展開。
BGMやSEが一切ないから集中して観れるのが良き。
主人公の最後の決意、逡巡する様、そこからの意を決した後ろ姿。
追い詰められた人間を壮絶ではなく淡々と映し出す監督の力量よ！
まあ、邦題はどうかと思うが観て損はない作品かと。
