アキラナウェイ

海底二万哩のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

海底二万哩(1954年製作の映画)
3.8
やっちまったなー。

Disney+で無料で観れるのに、U-NEXTでわざわざポイントをお布施して観てしまった…。

複数サブスクを利用していると時々ハマる罠。気をつけなければ…!!

ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底二万里』をウォルト・ディズニーが映画化した作品。ジュール・ヴェルヌの原作というのは、かのBTTFでドクの愛読書として昔から認知。いつか必ず観たかった作品。

1868年、世界各地の海で船舶が謎の怪物に襲われ、沈没する事件が続発。怪物の正体を調査する為、海洋学者アロナックスと助手のコンセイユは調査艦に乗り込むが、怪物の衝突により艦は沈没。教授らと銛打ちの名手ネッドの3人は海に投げ出され、漂流した先で潜水艦ノーチラス号を操るネモ艦長に捕らえられてしまう—— 。

1954年公開でこのクオリティィィィ!?

ノーチラス号のヴィジュアル、
その窓に広がる幻想的な海底の様子、
潜水服に身を包み、
海洋生物達と共生し、
自給自足を営むネモ艦長達の暮らしぶり。

何もかもが独創的、かつ幻想的で目を奪われる。

劇中、海底を惑星に喩えていたが、
まさに異世界を覗き見る様な感覚。
潜水服も適度に錆び付いていて、リアリティを感じさせる。これ、大事。

ネモ艦長役にはジェームズ・メイソン。ノーチラス号の科学力に魅せられ、ネモ艦長と親交を深めていくアロナックス教授を演じるはポール・ルーカス。その助手コンセイユ役には愛嬌を感じさせる、小柄でぽっちゃり体型のピーター・ローレ。ギターを爪弾き、陽気な性格ながら血気盛んで喧嘩っ早いネッドは、マイケル・ダグラスの父、カーク・ダグラスが好演。血筋だなぁ。やっぱり似ている。

人類を敵対視するネモ艦長に同意しかねながらも、シンパシーを感じる教授。ネモ艦長とは反りが合わず、潜水艦からの脱出を試みるネッド。教授とネッドの2人の狭間で揺れる助手。この3人の関係性が物語の展開と共に変化していく様が面白い。

巨大なダイオウイカ、クラーケンと一戦を交えるシーンは圧ッ巻!!当時の特撮技術の凄さにお口ポカーンよ。もう、当時の製作スタッフ集まって!!で、訊くわ。どうやって撮ったん!?

素晴らしい科学技術も、軍事利用しようとする人類の罪深さを描くストーリーは、悲しくも現代にも通じる辛辣なメッセージ。

海底20,000マイルで繰り広げられる冒険活劇に胸が躍る名作。